[アップデート]Amazon Connect Contact Lens で、チャットのリアルタイム会話分析ができるようになりました #AWSreInvent – Amazon Connect アドベントカレンダー 2023
Amazon Connect アドベントカレンダー 2023、2日目の記事です!
クラスメソッドとギークフィードさん、スカイアーチHRソリューションズ さんの有志が募ってチャレンジしている企画になります。
(アドベントカレンダーのカレンダー一覧はこちら↓)
はじめに
Amazon Connect Contact Lens(以降、Contact Lens) で、チャットのリアルタイム会話分析ができるようになりました。
従来、リアルタイム会話分析は通話のみでしたが、今回のアップデートでチャットも対応しました。
リアルタイム会話分析の機能によって、通話内容の特定のキーワードや感情をトリガーに、例えば以下のルールを作成できます。
- 担当者にタスクを渡す
- 別の担当者に転送させる
- 別の担当者がチャットで支援
- 担当者の上司に自動でメール通知させる
- EventBridgeをトリガーできるので、Lambda経由でDBに書き込む
今回は、チャットのリアルタイム会話分析を用いて、チャット中に「担当者にタスクを渡す」ルールを作成してみます。
タスクとは、担当者が通話やチャット対応中や対応後に、対応する作業のことです。
タスク作成のルールを設定すると、問い合わせコントロールパネル(CCP)にタスクが表示されるため、担当者は忘れずにタスクを処理できます。(下記画像は、CCPで受信するタスクの表示例です)
タスク作成をルールで設定する具体的な活用例は、以下があります。
- チャット中に、商品の初期不良などの品質上の問題が示唆された場合、「壊れています」や「初期不良」などのチャット中の言葉をトリガーに、チャット後に上司に報告するタスクが自動作成されます。担当者は、チャット後にそのタスクが表示されるため、忘れずに上司に報告できます
- チャット中に、折り返し連絡する必要があると分かった場合、担当者の「折返し連絡します」「後ほどご連絡します」などのチャット中の言葉をトリガーに、チャット終了後に、タスクが自動生成されます。担当者は、チャット後にそのタスクが表示されるため、忘れずに折返し連絡することができます。
こういったルールを設定することで、担当者をサポートでき、それがお客様の満足度の向上に繋がります。
今回は、例でも挙げている商品の不良の問い合わせ時、チャット内での「故障」の言葉をトリガーに、担当者にタスクを作成してみます
アップデート情報には、東京リージョンも対応されていると書いてありましたが、利用不可でした。
構築
Contact Lensの有効化
AWSマネジメントコンソールのConnectに遷移し、Connectインスタンスの分析ツールから、Contact Lensを有効化にチェックをいれるだけです。
コンタクトフロー
コンタクトフローは、下記の通りです。
記録と分析の動作を設定の設定内容は、下記の通りです。
- 通話記録をオン
- Contact Lensの会話分析を有効
- チャット分析を有効にする
- 言語は、日本語を設定
これでコンタクトフローの作成が完了しました。
Contact Lensでルールの作成
Connectのコンソール画面のうち、左タブの[ルール]に遷移し、[ルールの作成]をクリックします。
ルールの条件を定義
条件の設定は、以下通り行います。
- 次の場合: Contact Lensリアルタイムのチャット分析が可能
- 参加者がいたところ:いずれかの (担当者と顧客のどちらも対象という意味です)
- 話しています:日本語
- キーワードまたはフレーズ
- *故障*
キーワードまたはフレーズは、アスタリスク(*)が使えます。
アスタリスクを使わず「動きません」で設定した場合、「なぜか動きません」という言葉はトリガーにされません。
「動きません」の一文に対して、トリガーされますので、アスタリスクは必須です。
アスタリスク以外にも、リスト型やNumber型などが利用できます。詳しくは下記のドキュメントを確認して下さい
ルールのアクションを定義
アクションのカテゴリ名などを、下記画像通り記載します。
- カテゴリ名
- アクションを追加(タスクを作成)
- 名前
- 説明
- タスクリファレンス
- デフォルトで可
- タスクリファレンスURL
- デフォルトで可
- タスクをルーティングするフローを選択
- 先程作成したコンタクトフローを選択すること
[次へ]をクリックし、[保存として公開]をクリックすると、ルールの作成が完了します。
テスト
それでは、テストします。
顧客が「理由はわかりませんが故障しました。」とチャットで伝えます。
すると、ルールで設定した「故障」がトリガーとなり、担当者側でタスクを受信しました。
タスクを承諾すると、ルールで設定したタスクが表示されました。
チャット中に、リアルタイムでタスクを受け取ることができました。
最後に
ルールを設定すると、チャット内容がトリガーとなり、担当者がタスクを受け取りますので、確実にタスクを完了させることができます。
社内で決めたルールを徹底したい場合、ぜひチャットのリアルタイム会話分析を使い設定してみて下さい。